靴ではなく、フットベッドである。
スニーカーは足を包み込む。
でも、Birkenstock Bostonは足を「置く」感覚に近い。
コルクで作られたフットベッド。
それはドイツの医学が生んだ、歩行のための矯正装置。
最初は硬くて痛い。
「本当にこれが快適なのか?」と疑いたくなる。
でも、1週間、1ヶ月と履き続けるうちに、奇跡が起きる。
硬いコルクが、僕の足の裏の形に沈み込み、完全なネガティブモールド(鋳型)が出来上がる。
世界に一つだけの、僕専用のインソール。
Scene: 四季を旅するクロッグ
つま先が丸い、愛嬌のあるフォルム。
スエードの温かみ。
サンダルだけど、靴下のまま履けば冬でも暖かい。
キャンプサイトでのリラックスシューズとして、あるいは街歩きの相棒として。
脱ぎ履きが楽なのはもちろんだけど、何より「歩く」ことが楽しくなる。
指先が自由に動く(Freedom)。
地面を掴む感覚。
アスファルトの上を歩いていても、まるで土の上を歩いているような安心感がある。
グラウンディング(Grounding)。
地に足をつけるという感覚を、物理的に思い出させてくれる。
Feeling: 経年変化という旅路
革は汚れ、コルクは黒ずんでいく。
それを「汚い」と言う人もいるかもしれない。
でも僕は、その経年変化(Aging)こそが美しいと思う。
僕がどこを歩いてきたか。
その全ての歩みが、このサンダルに刻まれている。
ソールが減れば張り替えればいい。
コルクが割れれば補修すればいい。
Birkenstockは修理して履き続けることを前提に作られている。
消費するファッションではなく、共に歩む道具。
クタクタになったBostonを見るたびに、「よく歩いたな」と自分を褒めたくなる。
Partner: 玄関で待っているあいつ
家に帰ってきて、玄関にこいつがいるとホッとする。
「おかえり」と言われている気がする。
つっかけのような気軽さで、本質的な機能を備えている。
気取らない。
でも、妥協しない。
そんな生き方(Life Style)を象徴しているようだ。
ちょっとそこまで買い物に。
あるいは、果てしない旅路へ。
足を入れた瞬間、僕のスイッチが「オフ」になる。
力を抜いて、自分のペースで歩こう。
そう思わせてくれる、優しい相棒。
森で会おう。